O先生:❝小学校でカバー出来るのはYear 7までですよ、お母さん。❞
私:❝じゃ、中学校や高校へ送り込んでもらえませんか?❞
それが私の要求だった。可能であるか、不可能であるかは関係なく。
多分、担任O先生が30年以上の教職経験があろうと、そんな事をこんな処の小さな学校で要求する移民の母が現れると夢ですら思っただろうか?
アイデアはあります。でも、そのアイデアをどう実現するかはお願いします。
私はここで教育を受けてこなかったので、その事がプラスとして働いているおかげで突飛なアイデアを思いつく。そして、そのアイデアを誰かに実現する手助けを求める。
その数学エクステンションを提案した時にいた校長代理のC先生は面倒なことは絶対にしない人だった。面倒だというのではなく、いつも通りの筋で落ち着いて物事を進めていくのが好き(って言えばなんと折り目正しい人って思うでしょ?でも、違うんだな。)ただ一つ名誉とお金は欲しいタイプ。
だから私のアイデアで地元の中学校の数学主任に問い合わせたり、5年生と6年生の算数の時間と中学校の数学の時間を合わせるなんて面倒なことは頭が痛くなっていたに違いない。そして、そういう要求をした私並びにKを疎ましく思っていた。
私にはラッキーにもスクールカウンセラーLさんという強い味方がいた。(彼女の協力は初めての戦士をご参照下さい。)彼女がC先生を引っ張りまわしたお陰で6年生の1学期の最後の週にやっとこさこの待ち望んでいた数学エクステンション授業の実現に漕ぎ着けたのだ。
S先生には悩まされたが、今や彼女はまた1担任として(校長としてではなく)学校に在任している。教育者という名称を付けるに恥ずかしい人がなんと多い事か。この話を始めるとまた長くなるので省くが、この国で大物は育たんな、というのが悲しい現実。勿論、私立の学校の事は全く知らないのですべてに対して言い切れないが、お金のない、私立の学校に行くチャンスのない子供たちにとっては大いに当てはまるお話。
さて、数学で遠征するようになった後も、普通の中学校の週120分の授業では持て余す部分はあったが、それでもKにとっては少しほほをはたかれる様な刺激を受けられる時間がやってきた。そして、彼のお陰でバングラデシュ人のAさんもそのチャンスにあやかった。そして、2学期より後は私が送り迎えをすることによって成立する貴重な機会となったのだ。
ええ、他人から見たらあほですわ。こんな事で中学校の事務所の外で授業が終わるまで待つ、合計週3時間を費やしたんですから。少なくとも20週間の間。
それでも自分で教えるわけにはいかないので、何とか何かを学べる機会があればとゲンキンにも送り迎えをしました。
その結果、少しでも子供の幸せに貢献出来たと自己満足に浸ってみた馬鹿なおばはんで。
ただ、Kは私の粗削りだけど最終的に獲物を捕らえてくるやり方にどこか感謝してくれているんじゃないだろうかってそう思うだけで満足なんです。
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自信たっぷりの16歳と頭の切れる15歳に日々悩まされるシドニー郊外在住の母。 二人の子供達の教育や子育てうんぬんに苦悩しつつ、のんびり見守りながら毎日を送っています。 頭に浮かんだ事を思うがままにそして赤裸々に綴っております。
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